『THE LAST ／ スガシカオ』

昨年末にアルバムリリースに先駆けて行われた視聴会・・・というか”視聴ライブ”に行って、この最新アルバムの楽曲を数曲聴いたのだけれど、これが去年行ったライブの中で、いやむしろこの何年間か行ったライブの中で群を抜いて印象に残る素晴らしいライブだなと、心地よい余韻を感じながら家路に着いたことを思い出した。

できれば全曲ライブで聴きたかったなーって強く思ったけど、今となってはあの場で半分だけしか聴けなかった事が反対に初めて聴いた時のワクワク感を損なわずに済んだのかなと、今なら思える。

スガシカオのアルバムを聴いて久々に電流が走った。言葉も曲もサウンドも演奏も全て緊張感に溢れている。アルバム全体を支配している空気は、ぼんやりした何かではなく非常にビビッドなリアルな感情や風景だ。時に痛いほどビリビリしたり、かと思えば暖かさに包まれたり・・・とにかく聴く者の心に入りこんでくる。

どの曲も粒揃いで素晴らしいけれど、全キャリアを通しても一番の座を争うのでは無いかと思ったのが「真夜中の虹」。普通のミュージシャンならこんなセンシティブな詞にこんな曲やアレンジになったりしないだろう・・・と。これがスガシカオだなと改めて感じさせられた楽曲だ。詞を読むだけでも十分に心揺さぶられるけれど、やはりココは曲とのマッチングを是非堪能したいところだ。


初回限定盤についてくる『THE BEST』も聴き逃せない。インディーズ活動の中で作り上げられた楽曲たちが纏められているベストアルバムだけれど、ある意味このアルバムへ至るまでの道程を辿ることのできる音源なので、もし購入をするならこのベストアルバム付のパッケージを強くおすすめしたい！




THE LAST (初回限定盤 CD+特典CD)/ビクターエンタテインメント

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『YELLOW DANCER ／ 星野 源』

去年末から紅白出場に始まり、CMでもいっぱい流れているので日々耳にする機会も増えましたが、言わずと知れた大ヒットアルバムになりましたねー。これは本当にセールスに比例していいアルバムだと思います。

ソウルやR&Bやファンクのエッセンスを本当に上手く料理しているなーという印象ですが、メロディーは彼独特の味があるし、どこか死生観を感じさせる詞の世界とかさすがに大病を克服して帰ってきただけのことはあるなと思わせます。アルバム全体に漂うのカラッとした明るさみたいなものは、もしかすると陰の裏返しというか、日常の喜びがひいては生きることの喜びに繋がる・・・そういう思いが溢れているからなのかも。

こういう音楽にまっすぐ向き合って良質な作品を作る人が商業的に成功していることは、本当に嬉しいことです。使い捨てのように日々消えていく音楽が多い中で、きっとこの先も多くの人たちの心に残る作品になるのだろうな・・・と思いながら今日も聴いてます。単純に明るく生きなきゃなーって思えるポジティブな気持ちにさせてくれる素晴らしい作品です。





YELLOW DANCER (初回限定盤A)/ビクターエンタテインメント

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『Awesome City Tracks2 ／ Awsome City Club』

今年まだ１０日あまりしか経過していませんが、かなりのお気に入りを見つけてしまいました。

なんでも、架空の都市「Awesome Cityのサウンドトラック」がコンセプトだそうで、なるほどシティポップと言うだけあってサウンドは非常におしゃれで洗練されているように感じる。

個々がかつては各々バンドやソロ活動を経て集まっただけあって、バンドとしてのキャリアは浅いもののすでに世界観だけでなく演奏も完成されているのが特徴。まだわずか２枚のシングルと２枚のミニアルバムしかリリースしていないけれど、既に熟成されていて、それぞれの作品も内容も堂々たるもの。ボーカルも男女それぞれバランスよく担っていて、同じ楽曲内でも自然にパート分けされているのも好印象。

ゲスの極み乙女辺りと世代同じようですが、この世代のいいバンド結構いますねー。Suchmosを聴いた時にも”若いのに凄いなー”って思ったけど、個人的には彼らの方がサウンドもボーカルも好みかな。これからフォローしたいバンドには間違いなく加わりましたが、かなり嵌りそうな予感が（笑）。

今年・・・かどうかはわかりませんが、彼らきっとブレイクすると思うので是非チェックを！





Awesome City Tracks 2/ビクターエンタテインメント

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ぶーしゃかLOOP

あけましておめでとうございます！今年も多分かなりマイペースな更新ですが。僕の好きな音楽をいろいろ紹介するっていうか、まあただの一人言くらいのような感じで気軽に読んで楽しんでもらえれば嬉しいです。

新年一発目は岡村ちゃん。もうすぐ久々の新作アルバムがリリースされるのですが、年末から森広隆、もう間も無くスガシカオ、そして岡村靖幸・・・と日本でファンクを真っ当に昇華して、それぞれに世界を築いてきたファンクスター達がこぞってアルバムを出すとは、なんとも幸せの境地。

幸福/SPACE SHOWER MUSIC

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岡村ちゃんに関してはご存知の通り過去にいろいろとあったので、考え方もいろいろあろうかと思いますが、僕は彼の作る作品は純粋にカッコいいと思うし、もうファンを裏切るような事はしないで欲しいと切に願います。本当に才能ある人だから。


近年の作品も全然守りに入ってない感じでまだまだソリッドなのが益々カッコいいところ。

恐らく次のアルバムには入らないと思いますが、「ぶーしゃかＬＯＯＰ」は他のどんな日本のミュージシャンにも作れない個性的かつ、イカしてる楽曲で、ついついLOOPしてしまいます。

MVもイイ！




Base Ball Bareの小出くんとの共作「愛はおしゃれじゃない」もポップでいいっすね。

今年も一年ありがとうございました！

もう間もなく2015年も終わりますが、みなさんいかがお過ごしですか？

今年もマイペース過ぎる更新でしたが、こんな過疎状態のブログに訪れていただき、ありがとうございました。

今年は新しいものもですが、温故知新的に昔のものや以前に聴いていた楽曲やアルバムをよく聴き直しました。最近のマイブームは吉川晃司。なんでやねんってかんじですが、complex前くらいの作品が実はメチャクチャかっこいいんです。まあ、また後日書きたいとは思いますが…。

世間的に流行った音楽…これについては本当に尺測る指標がいくつもあるので難しいですが、少なくとも売り上げのあるものイコール多くの人に届いた…とも言えないのはここ何年かと変わらずですかね。

まあ、この点に関しては個人的にも興味はさほど無いので、これくらいで(笑)。

ただ、今年もいい楽曲やアルバムに出会えたことは確かです。中でも大好きだったミスチルがまた輝きを取り戻したのは印象的でした。

また、来年もいろんな刺激的で楽しい音楽に出会えることを、そしてそれを少しでも多く皆さんにご紹介できることを祈りつつ、今年最後の更新とさせていただきます。

また来年もよろしくお願いします！

『JPN ／ Perfume』

Perfumeのドキュメント映画「WE ARE Perfume」やっと見てきました。彼女たちのストイックな努力ぶりはもちろん人柄をかいま見ることができるだけでなく、海外のファンの熱さも知ることができ、ファンとしては感慨深い内容でした。ライトリスナー向けでは決してありませんが、Perfumeが好きな人は絶対に見て欲しいと感じました。（ほぼ全部で上映期間終わってますが・・・）

そこで改めて彼女たちの作品を聴いていたのですが、僕は圧倒的に歌モノ中心な『JPN』が好きです。とにかくいい曲が多い！シングル曲を挙げるだけでも「不自然なガール」「VOICE」「ナチュラルに恋して」「レーザービーム」「ねえ」「スパイス」など、神曲ばかり！メロディもしっかりしてて、かつ彼女たちの声のエフェクトも薄めでいいんですよね。シングル曲以外もライブの定番でドキュメントでもフィーチャーされてた「My Color」もいいし、「Have a Stroll」や「心のスポーツ」もメロディだけじゃなくて詞もキュートなんですよねー。

中田ヤスタカが手がけるきゃりーぱみゅぱみゅともまた違った女性の可愛らしさ、そして大人の女性の色気も感じさせる歌心も溢れるこのアルバムが本当に個人的お気に入りです。EDM全開の『Level3』もクールでカッコいいんですが、彼女たちらしいのはむしろこちらでは無いかと僕は思ってます。まあ、彼女たちの事を熱心にフォローし始めた時期のアルバムだったことも理由では有りますが・・・。







JPN(初回限定盤)(DVD付)/徳間ジャパンコミュニケーションズ

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『GIRLS ／ フジファブリック』

コンセプトミニアルバムとして”BOYS盤”、”GIRLS盤”と連作でリリースされると発表された今年の年明けから約10ヶ月。2作目である『GIRLS』が遂にリリースされました。

この作品は賛否両論のようですね。特に初期のフジファブリックを好きなファンの人たちには受け入れ難いようで、正直ファンが見ても辛い酷評も目にするのですが、恐らくそれも覚悟の上で作られ、リリースに至ったものだと僕は思っています。

そして、何よりも注意すべきは”コンセプトアルバム”であると言う点。オリジナルアルバムでもコンセプトに沿って作られたものなので、これを今のフジファブリックの全てと決め付けるのは早計であると思います。

とはいえ、今の彼らの位相、立ち位置を感じることはできる一枚ではあります。実にキャッチーでポップな方向性ですが、僕はこのアルバム、凄くいいアルバムだと思います。

歌詞は『BOYS』にも増してストレートなラブソングが多く、メロディーの美しさが際立ったミディアムテンポの曲調がなんとなく秋や冬を感じさせます。女性をイメージしたソフトな詞の世界観とそれに寄り添うような優しい曲、そして奇抜すぎないアレンジ、でもどの曲にもフジファブリックらしいクセが入っていて、あっという間に5曲を聴き通せてしまいます。

山内総一郎のボーカリストとしての魅力はまた一段と増したと感じました。そういえばNHKの『The Covers』で竹内まりやの「純愛ラプソディ」を演奏していたのですが、これが本当に良くて、今度は個人的にカバーアルバムとか作って欲しいなとか思ったりもしたりして、そのくらい彼のボーカル力の高さをここ最近感じてます。

声質を生かしたバラード曲「夜明け前」と「BABY」、キラキラなポップチューン「Girl! Girl! Girl!」この三曲はいかにも総君らしい楽曲ですが、そこに加藤さん作「キノウ」とダイちゃん作の「裸足のバレリーナ」がいいスパイスを加えてくれています。特に「裸足のバレリーナ」はダイちゃん作の楽曲の中でも特に好きになりました。実はこのアルバムの芯を担っているのかも、と感じるくらいに。彼のキーボーディストとしての魅力は言うまでも有りませんが、作曲者としても凄い実力の持ち主なのだと改めて感じさせられました。

いずれにせよ、いろんな意見が出る事を覚悟しながら、あえてまた新しい一面を見せてくれた彼ら。まだまだこれは通過点に過ぎないと思っています。この次はどんな楽曲を携えて僕らを驚かせてくれるかも楽しみですが、まずはこのアルバムの楽曲たちを『BOYS』の楽曲と共に楽しみたいと思います。




GIRLS(初回生産限定盤)/SMAR

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「Girl!Girl!Girl!／フジファブリック」

まもなく発売されるミニアルバム『GIRLS』からのリード曲。これはかなり意外だった。こんなにも直球のポップソングで来るとは！メロディだけじゃなくてソウルフルなホーンのアレンジといい、曲の構成といい、ど真ん中な感じ。正直初めて聴いた時は戸惑いもあったのですが、繰り返して聴いているとクセになるあたりが、さすがフジファブリックという感じか。まだまだ新しい地平に乗り出そうとする気概が感じられるのが凄いなー。

MVは乃木坂46の橋本奈々未さんが出演しているのですが、カワイイ！！彼女もですが狼君もなかなかキュートですね。曲の世界観にピッタリ合ってます。



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『What are you looking for ／ ハナレグミ』

皆さんご無沙汰しています！随分長い間更新していませんでしたが、音楽は結構いろいろと聴いていました。それはそれで追々書いて行くとして・・・今日はハナレグミの最新作について書きます。

僕が彼のことを好きになったのは『日々のあわ』。その次に溯るようにして聴いた『音タイム』も含めて所期の作品はアコースティックギターの音色と彼の歌声が溶け合った名作だった。楽曲も浮遊感はあるけれどちゃんと地に足着いた感じでそれはそれは当時繰り返し聴いたものだった。ライブにも何度か足を運んだっけか。

もちろんその後の作品も全てフォローし続けているお気に入りミュージシャンには変わりないのですが、最新作は久々に僕が好きだった頃のハナレグミが還ってきたような、それでいてしっかりと現在にアップデートされている名作だと感じた。

何がって永積君だけじゃなく、複数のソングライターが楽曲を提供しているにも関わらず、全然ブレていないっていうか、ちゃんと全編ハナレグミになっている事が凄い！そういえば最近になって見返した『フジフジ富士Ｑ』で歌ってたフジファブリックもしっかり”ハナレグミ印”になってたもんなあ。

そんな中でもRADWIMPSはあまり知らないけどラッドの野田君作の「おあいこ」が凄くいい！元キリンジの堀込泰行さん作の「無印良人」も個人的には出色！


これからの季節、静かな夜のお供にしたい一枚です。



ちなみに初回版の写真集仕立ての歌詞カードも良いです！

What are you looking for/ビクターエンタテインメント

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「Sugar ／ フジファブリック」

総君のフジファブリックを聴いていると定期的に志村君のフジファブリックも無性に聴きたくなります。最新作の『BOYS』が素晴らしかったから余計にかも。

等身大の自分をありのまま曝け出したアルバム『CHRONICLE』。サウンドは今までのフジファブリックのどの作品よりもロック、しかもオルタナ色が強いエッジの効いたサウンドでありながら、詞は非常に内面世界を追求したような、ある意味アンバランスさが斬新なアルバムなのだけれど、シングル曲のこの「Sugar」はそんな中でも非常にポップでキャッチーな曲だと思う。それもそのはず亀田誠治さんのプロデュースなんですね。

個人的なことですが、数年前にマラソンを走ったときにずーっと頭の中に流れていたのがこの曲でした。歌詞に「全力で走れ」って言うフレーズがあるからでしょうか（笑）。それとも単に走るペーストBPMとが合ってるだけなのかはわかりませんが、詞自体に力強い疾走感があるだけでなく、曲もアレンジもそれを後押している事は間違いありません。

行き場を失ったような歌詞の曲が多い中、前向き、上向きなのも輝きを感じられる理由かもしれませんね。


スミス監督のＭＶがまた摩訶不思議でいい味を出してます。


CHRONICLE(DVD付)/EMIミュージックジャパン

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